[概要]
テレビで30分のドラマが4本放送されることからスタートします。東京モノレールの会社に勤める20代から40代の4名が、それぞれ主人公を務めます。
[読者層]
普通に小説が好きな方ならば。
特にモノレールの会社だからといって、鉄道に詳しい必要はありません。恋愛小説が苦手な方でも大丈夫です。普通の「人」の物語が好きな方には刺さります。
[読みどころ]
各物語の主人公たちは、生い立ちを語ります。
そこでの「モノレール愛」は素晴らしいです。就活して会社に勤める時の、産な感情はこうだったのかなと、思い出させてくれました。
□ 昔から電車は好きだった。働くようになってからは、なお好きになった。特に、こうして自分で運転するようになってからは。
□ その住宅地に住むのは悪くない
モノレールで通うのも悪くない
自社線で自社に通うのは、いい
[読みどころ]
なぜ、仕事ってするんだろう。を思い出させてくれます。
□ 必要があるから働ける。働く気になれる。
そうなんですよね。きっと誰かに頼られたりすると、頑張る気になりますよね。わたしはそんな基本的なことも、ちょっと忘れていたようです。
[作者について]
この本を紹介されて読むまで、存じ上げませんでした。そんなに、重たい感じにはならず、人間模様に共感できる作者であると思いました。別の本も読んでみたいですね。
[さいごに]
主人公の一人が、
□ いい職場だな。と思う。
と呟くシーンがあります。
わたしは、「本当かよ」とツッコミを一人で入れていました。
嫌なことや、辛いこと。そして何よりも路線も一つしかなく、規模は小さい。その分人間関係が濃くなりすぎてしまうのではないか。と思いました。
しかし、それはわたしが実世界で、良いところを見ようとしていなかったのかな。と気づきました。
わたし、だいぶ荒んでいます。そういった、優しい気持ちになれる本です。
コメント
コメントを投稿