
経済小説、医療関連、街の開発など、多くのジャンルを発表している
楡周平さんの小説です。
文庫本で上下2冊
ちょっと量が多いですが、引き込まれていきます。
2015年発刊の書籍
今、手に取ったのは
2020年3月
地球上で問題になっている「新コロナウイルス」
バンテミックの状況です。
今ある状況と小説の背景が
私の中でマッチングすることがあり、
本書を手に取りました。
バンテミックの原因は「寄生虫」です
それをどのように原因を突き止め、
解決していくか。
それも読みごたえが十分あります。
しかし、実際には
その時折で登場する人物たちの
ミッションを踏まえての苦悩、判断が
苦しい気持ちにさせます。
病人が発生した、潜水艦の艦長、
医療に従事する方々など、
以下の言葉を吐いています。
□ 到底結論の見出せぬことに頭を使うのと、不測の事態に備えてベストにベストを尽くしていくのは別物だ。
□ プロフェッショナルとしての矜持を持ち合わせた人間と話すのはいいものだ。そして興味を惹かれるものである。特に未知の世界であれば。
□ 潜水艦の艦長たる者、艦の安全と引き換えに乗員の命を犠牲にするのは、あり得べき事態として常に覚悟していたじゃないか。
□ 人に降りかかる全てのことを運命として受け入れる。人間にとっては、決して悪い話じゃないのかも知れんと。
最後の言葉は、現地人(現在文明から閉ざされた地域に住む人たち)に対して、
発せられた言葉です。
いま、新コロナウイルスの対応で、
医療機関の方はもとより、物流に携わっている方々も
世の中のために働いています。
様々な思惑があってもです。
一般人である私は、その人たちの意図もくみ取り、
自分でできることを考えて、行っていかなければならないと、
改めて思いました
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