■ 概要
タイトルに「心」があります。見方によっては、メンタルヘルス関係の本のように思われます。しかし、多くはその「心」を整えるための具体的な食事や運動について多く記載されています。
基本は「睡眠」「食事」「運動」の3要素です。テーマごとにこの3要素の活用方法について述べられています。
■ 想定する読者
「心」の問題は、年齢に関係なく発生すると思います。なので、中学生以上であれば読者の対象に入ってくるのではないでしょうか。
もちろん、メインターゲットは社会人だと思いますが、可愛いイラストがあるので、若年層でもとっつきやすいと思います。
■ 読書方法
最初から読んでも良いですが、気になるテーマがあれば、そこから読まれても問題ありません。例えば「食事」では納豆などは複数のテーマに登場してくる食材です。
■ 内容
作者は、まずこう言っています。
□ 自分を大切にする
□ あなたのことを一番理解して、大切にしてあげられるのは、他でもないあなた自身です
他の方から指摘されることもあろうかと思います。しかし、本当のことは自分自身でしかわからないのです。
では自分自身の何に気づけば良いのか。それを4つの観点にまとめています。
① セルフモニタリング:自分の心身の変化に気づく
② 心の声を聞く:自分の心に耳をすまし、イヤなことはイヤとガマンせず気持ちを受け止める
③ 心のセルフケア:自分が落ち着ける方法を知っている
④ 生活セルフケア:生活基盤を整える
①と②が現状把握で③と4が対策でしょうか。
この辺りも、個人の性格が出てきて他人では判断できにくそうです。
例えば、「何でも気にしてしまう人」と「まぁいいか」と受け流せる人の違いです。
■ 体裁・構成
CHAPTER 2のテーマは 「朝の隙間時間にできるセルフケア」です。この章では、例えば
WORK1[睡眠]カーテンを開けておひさまの光を浴びる
WORK6[運動]腰をひねって体をほぐす
WORK8[食事]ゆでたまごは最強
□ 卵には9種類の必須アミノ酸がすべて含まれ、タンパク資源として完璧です。ビタミンB1やセロトニンの合成を盛んにする必須アミノ酸のトリプトファンが多く含まれています。
□ めんつゆを入れた保存容器に煮卵として冷蔵保存する
などの3つの要素に対して、複数の「WORK」が書かれています。
■ プロフィール
私はこの本で著者を知りました。
著者は主に認知行動療法、マインドフルネスを用いて個人心理療法を行う。20年以上のカウンセリング実績を持ち、のべ1万5千人の診療に携わってきた方です。
■ おわりに
何らかの自覚症状をお持ちでない限り、このような本を手に取ることはあまりないかもしれません。
しかし、症状が今なくても、一読しておいて「知識」としてうっすらとでも持っていれば、スーパーに行って「納豆」買おう。「小松菜食べよう」と思う時もあるかもしれません。そうすれば「傷」は浅くで済みそうです。
おすすめです。
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