天才は、こうしてつくられる
天才とは、生まれながらの才能に満ちた両親から、環境から
生まれるもの
著者は、そうではない。
と言い切っています。
その思いがタイトルの「鍛錬」に表れていると思います。
著者は数多くの天才と言われる人について、直接
もしくは、書籍から本書を描いています。
そこでの一つの結論として、
「どれほど多く練習するか」
と導いています。
つまり、
「偉業達成において知能や高いIQは必要条件ではない」
ではないのです。
では、究極の鍛錬とはどのような事を言うのでしょうか。
それを3つのゾーンで表現しています。
□ 一番内側の縁を「コンフォートゾーン」と名付け、中間の円を「ラニングゾーン」、一番外側の円を「パニックゾーン」と名付けた。人はラーニングゾーンを強化することで成長する
ぬるま湯の中でいくら頑張ってもしょうがないのですね、
少し目標を高く持ち、その中で練習をすることが、肝要と説いています。
ラグビーの日本代表選手たちも、ワールドカップカップと言う高みに対して、
厳しい練習を遂げてきたからこその、賜物と思います。
□ 究極の鍛錬は「本質的に楽しいものではない」
だからこそ、好きこそものの上手なれ。と言うのかもしれませんね。
好きなことならば、ある程度は苦痛も楽しみに変わると思うからです。
そのためには、
□ 知識こそ、力の源泉である
□ コツコツとやり続けた点だ
何をどのようにすればよいか、そのための知識も必要ですし、
一朝一夕に身につくものではありませんので、
コツコツと、まさしく継続は力なり
ですね。
とはいえ、厳しいことを継続することは、大変苦痛なことです。
そこには、以下の一節があります。メンタルモデルの話です。
□ 豊かなメンタルモデル
1 メンタルモデルは、自分の専門分野の知識を溜めておくためのフレームワークを形成している
2 メンタルモデルのおかげで何が重要で何が重要でない情報か見分けることができる
3 もっとも重要なのは、メンタルモデルで次に何が起こるか予想できるようになること
このように、メンタルモデルを自分自身に構築することによって、そのレベル感から
具体的にどのような状態になるかを、レベル感で表しています。
鍛錬する、一つの動機になろうかと思います。
それでは、ビジネスに対してはどのように取り組めばよいのでしょうか
スポーツ選手には「鍛錬」は必要でも、ビジネスには不要ではないか。
いや違います。
結局会社は人で成り立っています。
そこで、ビジネスを拡大、成長させるために、
以下が必要と説いています。
□ 人材育成に最大の投資をする
□ 個々の人間だけではなくチームを育成する
□ チームがうまく機能するために献身的な人間が欲しい
普通に聞こえますが、
こういったことに秀出る人になるにも、
「鍛錬」が必要なのですね。
□ 究極の鍛錬の要素
1 自分が選んだ分野で達人になろうと大きな投資を行うこと
2 より熟達した指導者を求めること
3 学びのなくなってしまうコンフォートゾーンを抜け出すために自分を常に追い込むこと
4 つねに自己の限界に挑戦することである
自分の目指す分野、役割に対して、上記の項目を考えて、実行していくことです。
特に、仕事に慣れてくると、3番目のコンフォートゾーンから抜けたくなくなるので、
注意が必要ですね。
良い先輩、上司がいれば指摘してくれるかもしれませんね。
最後に心理面からです。
□ 心理的に「ハイ」になる状況は、取り組んでいる課題がその人の技能にマッチしているときに発生する。
□ 内的動機は最善のもので、抑制的な外的動機は創造性において有害である。しかし内的動機を強めるような外的動機づけは高い効果を用いる
□ 「練習が能力を生み出す」「高まった能力が練習を耐えられるようにした」
作者のジェフ・コーガンはアメリカ「フォーチュン」誌の編集主幹を務める方です。
ジャーナリストとして、多くの方と会い、聞き、また、スピーカーとしての役割を担ってきた方と思います。
結局、自分自身で興味のあることを見つけて、厳しい練習をコツコツと継続していくしか、人から抜きに出ることはできないようです。
天才にはなれなくても、小さな目標に向けて、一歩ずつ頑張っていきたいと。
それが、私の感想です。
☆彡 こちらもどうぞ 抜き書きです
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